甲状腺の病気とは?

睡眠時無呼吸症候群って何?甲状腺とは、のどぼとけの下にあり、気管の前にあります。
役割としては血液中にホルモンを分泌して、代謝を正常に保ちます。

甲状腺の病気は一般的に認知されていないため、なかなか発見されず重症な状態で診断されることもあります。

主な甲状腺の病気として

バセドウ病
橋本病
甲状腺腫瘍
その他の甲状腺機能異常

があります。

甲状腺疾患の診断について

甲状腺の病気の診断基準としては、専門的な採血検査や超音波検査などの所見を総合的に判断して診断を行っていきます。
当院では長年大学病院で甲状腺専門医として診療実績がある医師による診察により、超音波検査をふくめた適切な検査を、お待たせすることなく行うことが可能です。
それにより適切な診断、治療を行わせていただきます。

当医院の治療法

当医院で行っている甲状腺の病気の治療法としては以下の通りです。

薬物治療

より高度な専門施設と連携した医療体制

甲状腺の病気での具体的な症状

バセドウ病 発汗過多、体重減少、動悸、食べてもふとらない、下痢、落ち着かない、手の震えなど
橋本病 寒がり、体重増加、倦怠感、薄毛、むくみ、やる気が出ない、うつ症状など
甲状腺腫瘍 首の腫れ、痛みなど

甲状腺機能障害の二大疾患

バセドウ病

バセドウ病は、きちんと治療を受ければ心配な病気ではありません。
このような認識が広まっている為か、患者様が大げさに考えていないことが多いのですが、バセドウ病の怖さは別にあります。

それは、合併症を引き起こすということです。

たとえば心臓の病気です。
甲状腺ホルモンが過剰な間は心臓が過剰な働きを強いられているため、不整脈を起こしたり、心不全になることがあります。
とくに、高齢の方はもともと心臓の予備能がすくないため注意が必要です。

一番厄介なものが甲状腺クリーゼという病態で、命に関わる重大な病態です。
これは体が強いストレスを受けた時、たとえばほかの病気で大きな手術をしたり、重い感染症にかかった時に起こることがあります。

甲状腺クリーゼになると、体温計では計れないほどの高熱、激しい頻脈(1分間に150以上)、下痢、流れるような汗、意識状態の混濁、あるいは意識不明といった状態になります。
こうした状態になると、非常に危険な状態です。

ただし、最近では治療を受けずにいるバセドウ病の人がずっと少なくなったため、これほどひどい状態になる患者様は、ほとんどいなくなりました。
ですが、治療や通院を自己中断し症状がひどくなっているのに通院をされない方などは注意が必要です。

その他見られる合併症としては甲状腺中毒性周期性四肢マヒという病態があります。
特に男性に多く見られる症状で、朝起きたときに手足、とくに足が動かなくなることに気づく場合が多いようです。

発作は長くても数時間で自然に収まりますが、何度も繰り返し起こります。
この症状は、甲状腺ホルモンの濃度を正常にするだけで起こらなくなります。

またバセドウ病では、尿に糖が出るいわゆる糖尿病になってしまうことも珍しくありません。

バセドウ病によるものなのか、あるいは合併した糖尿病によるものなのか、これは検査で見極める必要がありますが、バセドウ病によるものならば、バセドウ病の治療で改善していきます。

橋本病

甲状腺に慢性的な炎症が引き起こされている状態です。
発見した日本人の橋本策先生の名前にちなんだ病名になっています。

甲状腺が少し腫れているぐらいなら自覚症状がないことも多いですが、放置しておくと他の病気を引き起こしてしまいます

その炎症の原因は、自己免疫というものです。
免疫とは、本来ならば外敵から自分の体を守る働きを持つものですが、それが逆に自分の体に反応してしまっている状態を自己免疫といいます。

橋本病の場合は、自分の免疫系が自分の甲状腺に反応してしまい、その結果、甲状腺に炎症が起きている状態です。

橋本病の場合、甲状腺に炎症があるだけで、甲状腺機能が正常であれば、特に問題はありません。
ただし、炎症が進むと甲状腺の働きが低下してくることがあります。

さらに、経過中に甲状腺ホルモンが高くなることもあり、バセドウ病と間違えられることがあります。

橋本病は、中年女性の10人に1人はいるといわれていますが、甲状腺機能が正常であれば、とくに問題はありません。
患者様にとって問題になるのは、次に挙げるケースです。

例えば非常に稀ですが橋本病がきっかけで甲状腺機能亢進症の状態を引き起こす可能性があります。
急性憎悪という病態で、甲状腺の痛みや発熱、動悸、息切れなどが見られます。

すぐに収まることが多いですが、何度も繰り返す場合は手術や、投薬治療を行う必要があります。

それから橋本病は成人女性に多く見られる病気ですが、習慣性流産とのかかわりの可能性が近年指摘されています。
日ごろの月経が安定しないようであれば、一度甲状腺機能の検査を受けてみるのもよいでしょう。

いずれにせよ、「もしかしてこれって…?」と思う症状があれば、放置せずに早めに当院へ受診ください。