つつじ内科クリニックの運動療法の方針

つつじ内科クリニック 糖尿病の治療法 運動療法糖尿病患者のための運動療法ですが、これと言った決まりは特にありません。
正確に言うと、「1日1万歩」。もっと細かく言うと、

①中等強度運動(最高心拍数の50〜70%)を週3回以上、毎週合計150分以上実施

②少なくとも週2~3回はレジスタンス運動を行う

という推奨ガイドラインは設けられています。

しかし、1日たった20分程度(2000歩)歩くだけで糖尿病のコントロールの指標であるHbA1cが約0.7%も低下するという報告もありますし、さらに座っている時間が長いほど予後が悪くなるといった驚くべき報告もあります。

推奨ガイドラインだけにこだわらず、「今よりも動く」というのがつつじ内科クリニックの運動療法の方針です。

運動をすることによる効果

運動は薬になります。
アメリカスポーツ医学会は“Exercise is Medicine®”という言葉を商標登録しています。
繰り返しますが、運動は薬になるのです!

運動をすることが糖尿病を治療することになるのですが、その他にも、

  • 動脈硬化の予防
  • 血圧を下げる
  • 骨粗しょう症の予防
  • 気分が良くなる
  • よく眠れる

などなど様々な効果が実証されており、さらにはガンまで予防できるかもしれない、という驚くべきかつ信頼できるデータが蓄積されているのです。
ですので、ぜひつつじ内科クリニックの糖尿病の専門家である私たちとともに、生活に運動を取り入れていきましょう!

糖尿病と上手く付き合いながら、快適な毎日を過ごしましょう

ただし、進行した合併症がある場合は運動することでかえって病状を悪化させてしまう可能性があります。
ですので、何をどの程度行うことが効果的なのかを私たちとともに正しく理解した上で自分自身の生活に取り入れていくことで、糖尿病と上手く付き合いながら、快適な毎日を過ごしていきましょう。

また、運動を取り入れることで血糖値を下げる効果はもちろん、体重を減らす効果があります。
2型糖尿病の多くは肥満が原因になっているということもあるので、体重が減ることは糖尿病治療において重要です。

しかしながら私たち日本人はやせていても生活習慣病になりやすいことが近年注目されています。
やせているのに生活習慣病になる原因として“筋肉の質”、“異所性脂肪”があげられます。
生活習慣病について

運動は、薬以上に体にいい働きをもたらします

これらの対策に運動が大変重要であることが、私の所属している研究チームにより明らかになってきました。
運動は、薬以上に皆さんの体にいい働きをもたらしてくれると私たちは考えています。

ぜひ一度つつじ内科クリニックで運動について考えてみてください。

どんな運動をすればいいのか

つつじ内科クリニック 糖尿病の治療法 運動療法 ジョギングでは、どんな種類の運動が効果的かというと、糖尿病の治療において最も効果的であると言われているのがエアロビクスやウォーキング、ジョギング、スイミングなどの有酸素運動です。

多少息切れはするもののニコニコペースで続けられる程度の運動のことです。

また瞬発力、筋力を要するダンベルを持ち上げるなどのレジスタンス運動も運動としては効果的です。

介護予防の観点からも筋力を維持する、質の良い筋肉を保つことは大変重要なのです。

運動にこれでなければいけない、という制約はありません。自分が普段行いやすい有酸素運動を日常的に取り入れていくと良いでしょう。

どのくらい運動しているのだろう?

ご自身が今現在、

・どのくらい1日に歩いているか?
・どのくらい動いているか?

これらのことを気にされたことはありますか?
ぜひ、自分がどのくらい歩いているのか、確かめてみて下さい。

今は便利な世の中になっています。
スマートフォンのアプリの中に万歩計があるのはご存知でしょうか。

この万歩計のアプリは1日に歩いている歩数を教えてくれるだけでなく、1週間、1か月、さらには1年間の歩数を管理することもできます。
これを見て分かった数に、+1000歩、+10分(プラステン)して始めてみて下さい。

厚生省、アクティブガイドでも推奨されているのでぜひチェックしてみましょう。

厚生労働省:健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)